【続編】今さら聞けないAIの基礎!AI・機械学習・ディープラーニング・生成AIの違いをわかりやすく解説
こんにちは!
株式会社フィノジェンです。
前回は、AIの領域は「幅広だ」ということで、そもそもAIとは?から始まり、身近にあるAIの技術を交えながら体系的に解説しました。いよいよ皆さんが一番気になっている「生成AIの仕組み」についてお届けします✨
前回のおさらい
AI(人工知能技術)は階層的な構造を持っていて、AIが最も包括的な概念で、その中に機械学習が含まれ、さらにその中にディープラーニングが位置していることが確認できました。
機械学習は、データから規則性を学習し、予測や判断を行う技術。ディープラーニングは、機械学習の中でも特に高制度な手法でした。

生成AIとは?
生成AIとは、デープラーニングを活用して新しいコンテンツを作り出すAI技術です。膨大なデータを元に学習し、学習内容をもとに推論→生成しています。この技術を活用すれば、文章生成や画像生成、音楽生成、動画生成などさまざまなコンテンツを生成することができます。
GPTとGhatGPTの違い
ここで皆さんに質問ですが、「GPT」と「ChatGPT」。それぞれの名称の違いについて説明できますか?
実は「GPT」はOpenAI社の学習モデルの名前でいわばエンジン部分。
「ChatGPT」は「GPT」を活用したチャットボットアプリケーションで、ユーザーが実際に利用するサービスです。

大規模言語モデル(LLM)の特徴
大規模言語モデル=Large Language Modelは、生成AIの一種で、言葉の理解と生成に特化したAIです。
そしてLLMが「大規模」と呼ばれる理由は3つの要素にあります。
✅ データ量の大規模性
インターネット全体から収集されたデータや書籍、Wikipedia(多言語の百科事典的知識)、コードや論文などの専門知識など数兆文字(トークン)のデータで学習を行なっており、これは原稿用紙約3250億枚分、東京スカイツリー約5,126本分の高さに相当すると言われています。
✅ パラメータ数の大規模性
第二に、パラメーター数です。パラメーターとはモデルの複雑さや能力を表す指標です。LLMの場合、非常に多くのパラメーターを持ち、これが細かいニュアンスや文脈を理解する能力につながっています。
✅ 計算量の大規模性
機械学習は規則性や関係性を計算で学習。データ量およびパラメータ数は多くなると必要な計算量が増大します。
ところでトークンってなに?
トークンとは、AIが言語を理解するための最小単位です。
例えば「JAPAN is amazing!」という文は、「JA」「P」「AN」「is」「amazing」「!」のようにトークンに分割されます。
日本語の場合、一般的に1文字が1トークンとなるため、「こんにちは」は5トークンとなります💡
トークンを使用する理由は効率性にあるようで、単語そのままでは種類が多すぎて管理が困難である理由からです。
適切なトークンに分割することで、モデルが言語を効率的に処理できるということです!
なんで画像が生成できるのか?
ここまでの内容を聞いて、あれ・・・・? LLMは膨大な言語しか学習していないのに、画像ってどうやって生成してるの?と思った方もいるのではないでしょうか。
実は画像が生成できるのは、テキストと画像の関係(意味や対応)を学習した ”マルチモーダル” な仕組みがあるからです!
✅ マルチモーダルとは
- テキストと画像のペアを大量に学習している!
- 画像もトークンとして扱える仕組みになっている!
- 言語モデルと画像モデルが連携して動いている!
例えば「猫の写真」という文章と実際の猫の画像を大量にセットで学習することで、「猫」という言葉から猫の画像を生成できるようになります。
AI技術の体系的理解
これまで説明した技術の関係性を整理すると、AI(人工知能)が最も包括的な概念であり、その中に機械学習が含まれます。
機械学習の中にディープラーニングがあり、さらにディープラーニングの中に生成AIがあるイメージです。
生成AIの一種としてLLM(大規模言語モデル)があり、ChatGPTやClaude、Geminiなど各社独自のLLMを使用したサービスを提供しています。
この階層構造を理解することができれば、実際にやりたいことが開発なのか、あるいは生成AIでできるのか、各技術の位置づけと相互関係を明確に把握することができます。
まとめ
これまで2回にわたり、AI、機械学習、ディープラーニング、生成AI、LLM、ChatGPTの関係性について解説してきました。
それぞれの関係性が理解ができたことで、AIに対するモヤモヤがかなりクリアになったのではないでしょうか。
これらの技術は今後さらに発展し、社会に浸透していくと予想されます。
特に生成AIは一番気軽に使えるツールでもあり、一定のスキルやリテラシーを身につけることができれば、今後のキャリアにも影響してくること間違いなしです!
AIを「使いこなす人」が求められる時代へ💡
NVIDIAのCEOジェンスン・フアン氏は、「AIが仕事を奪うのではなく、AIを使いこなす人が活躍する時代になる」と繰り返し強調しています。フアンCEOは「AIは人間が超人になる手段」と表現し、AIを自分のコーチやチューターのように使うことで、学びや仕事の生産性が飛躍的に向上すると述べています。また、「AIに精通した人が仕事を奪う」とも語っていて、AIそのものよりも、それを活用できるスキルを持った人材が今求められています!